もう予定日は過ぎてしまった先週の木曜日、嫁が診察に行ったら、もういつ生まれてもおかしくないけど、日曜日まで生まれなかったら、入院してもらって月曜日の朝に陣痛促進剤を打ちましょうってことになった、ってので、ぼくらは日曜日に、また孫1号シッターとして茨城にやってきた。
丸亀製麺で昼食のうどんをテイクアウトし、息子の家に着いてみると、嫁は巨大なお腹を抱えてちょっと動くのも大変な様子だ。生まれてみての体重が3,800g弱だというから、そりゃそうか。孫はぼくらのことはすぐ思い出したようで、相変わらずのやんちゃいたずら小僧ぶりで迎えてくれた。
息子が嫁を病院に送りに行くとき、さすがに少し泣いたが、2月に買っておいた絵本を持ってきたのを読み始めたらすぐに機嫌が直った。今回の絵本は、乗り物にはあまり興味がなく、ボタンやスイッチやシール、食べ物や植物に気を惹かれる孫の好みを知ったうえで吟味したものなので、どれもおおむね気に入ってくれたようだ。息子からは、「いろんなおやさいどこになる?」という、葉っぱや茎の絵から折り畳みをペロッとめくるとどんな野菜がどこにできるかわかる本が、一番よかったと褒められた。
いやしかし孫1号は、ぼくらが来ているってことはもうすぐ親を独り占めできなくなるとわかっているからなのか、イヤイヤ期に入ったこともあるのか、とにかく言うことを聞かない。ぼくが書いてあげた絵本のキャラクターのクレヨン画も破ってしまうし、戸棚から健康食品なんかが入った小袋を出して投げ散らかしちゃったり、とにかく世話が焼ける。
明けて月曜の朝、孫1号がなかなか食卓の子供椅子に座らず、食べながら他のことに気が行って時間がかかったりして、仕方ないので伝家の宝刀であるアンパンマンのビデオを見せたり--今週の朝・昼食時はついにほとんどアンパンマンに頼ることになった--していた中、12時少し前に息子から「生まれたよ」と連絡が来た。
病室には息子すら入れてもらえないので、嫁が撮った写真やビデオを息子から共有してもらったのだが、ぼくらが見てもわからないが息子に言わせれば孫1号によく似ているという。1号の時はほぼ一昼夜かかった難産だったので心配していたが、今回は2時間で済み、泣いているビデオではものすごく元気に大声を上げていて、ママも元気だということで、とりあえずは一安心だ。
孫1号にビデオを見せて、ママのお腹から出てきたんだよ、と伝えたら、自分の弟だということはよくわかっていないようだが、繰り返し何回も見ていた。もっともこれは、ビデオのセンターの再生アイコンを見ると反射的に押す孫1号の習性によるものかもしれない。
何までをどう察しているのかわからないが、この日はテンションが上がったのか、孫は生まれて初めて昼寝を全くせず、夕食時にも寝てしまうというようなこともなく、いつも通りの夜9時半くらいまで頑張って起きていた。もっともじじばばが寝かせるのが久々だったので、前に来てた時は許されていた寝室での寝かしつけが嫌だったのかもしれない。翌日からはリビングで抱っこしたままソファーに半分寝そべって、うつ伏せにくっついて寝かせるようにした。
前に来た時と同様、夕食後にママとテレビ電話をするのだが、嫁が出産した病院は赤ちゃんと同室だってことで、個室に入れたという火曜日からは、孫2号が授乳のタイミングとかでなければ、一緒に映れるようになった。孫1号は赤ちゃんを見て、不思議そうな顔をしていたようだ。
火曜日と水曜日は天気も良く暖かだったので、庭に出て遊んだ。芝生に少し雑草が出ており、調べたら普通のたんぽぽより大きな花が咲くのがセイヨウタンポポ、紫色の小さな花が咲いて葉に特徴があるのがカラスノエンドウというそうなのだが、孫1号はいつも通り庭の傾斜をボールを追って転びそうに駆けてきたり、白い石をウッドデッキに乗せたりするほか、これらの花をしゃがんで興味深そうに観ている。
しかし今週は花粉がひどかった。日立市は海岸と反対側はそう遠くない場所に山があり、風がある日は大量の花粉を運んできているようだ。明らかに朝霞とは花粉量のレベルが違う。カミさんは最近抗体ができたのか昔ほどひどくなくなったが、息子とぼくは特に水曜と木曜はずーっと鼻をかんでいたほか、孫1号も鼻水が止まらなかったので、金曜日には息子が医者に連れて行った。
そして今日土曜日、嫁と孫2号が帰ってくれば今日で朝霞に戻ることにしており、2人の検診が終わらないと帰ってこられるかどうか定かではなかったが、午後からまた雨だというので、我々の荷物を車に積んで、積み終わった頃に退院できると連絡が来た。息子が迎えに行って、孫1号とじじばばで家で待っていたが、ついでに出生届を出してくるというので、帰って来たのは12時半くらい。ちなみに名前は2つの候補の中から嫁がずっと悩んでいたが、昨晩決めたそうだ。
その時には孫1号は、相変わらず自分の椅子に座らず前掛けもつけずアンパンマンを見ながら昼食を食べさせてもらっていたが、家に入ってきてママに抱っこされた赤ちゃんを、ばばに抱っこされながら興味深げに眺め、手を伸ばして触ろうとする。
孫2号はおっぱい、1号は昼食の残りを食べ終わって、2人の子育てのために今回買ったという電動で揺れるベビーベッドに寝かされた2号に、1号は寄って行って頭をなで、手に触り、にこにこしている。ベッドを揺らしてしまったり布団を叩いてしまうのが困りものだが、一応お兄ちゃんらしく優しくしないといけないということはわかっているようだ。
いやぁしかし新生児と言うのは小っちゃくてかわいらしいね。これでも孫1号が生まれた時よりは頭の大きさは大きいってことなのだが、ほんとにちょっと間違えたら壊れてしまいそうだ。 1号が昼寝して--ママと一緒に寝るのだとパパの手を払いのけていた。ママは最強だ--から、息子が「半分やり方忘れた」と言いながら風呂に入れたが、その時にほぼ初めて聞いた泣き声は全然うるさくなくて、赤ちゃんってこうだったよね、という感じ。
その後夕飯をカミさんが作って食べ、息子夫婦が買って来た孫2号出生記念のケーキを食べ、最後の荷物を積んで、8時半ごろ息子の家を出て帰って来た。孫1号は今回も特に泣くでもなく普通にバイバイをして、2度目1週間の共同生活を終えたが、優しいいいお兄ちゃんでいてね。
いやいや、こうして家族というか子孫が増えるってのは、素晴らしいことだね。また来月、GWに茨城南部旅行がてら来る予定なのだが、その時が早くも楽しみです。
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