去年の名古屋近辺城巡りの旅に続き、今年の春旅は神戸から京都北部、兵庫北部、そこから南下して姫路、そして神戸に戻る、兵庫&京都北部巡りの旅だ。
一番の目的は、一昨年秋に松江城、昨年春に犬山城、彦根城と行き、以前行った松本城に加え、今回姫路城に行けば、国宝5城をコンプリートできるということで、なにより日本最初の世界遺産になった姫路城は、何としても観ておかないといけないのでね。
ぼくは神戸というと何度か通ってはいるものの、実際に降り立ったのは、阪神淡路大震災よりはるか昔、ぼくがまだ多分幼稚園か小学校低学年の時に、今は亡き叔母の一家が神戸に住んでおり、その家に確か泊めてもらったのかな?おそらくそれが唯一の経験で、つまり今回神戸の地を踏むのは半世紀以上ぶりということになる。
月曜日、前日よく寝られなかったのだが、朝6時15分に起きて最終準備をし、近ごろの旅ではなかったことに雨の中、品川駅からのぞみ17号で新神戸に向かう。去年京都に行った時もこののぞみ17号だったなぁそう言えば。8:37分発というのがちょうどいいのよね。
雨のうえ超久々の満員の在来線の社内は蒸し暑く、上着を脱いでも汗が滴る。今回の旅は特に前半天気が悪かったのと、思いのほか気温が高かったことで、1日1枚計算で5枚持って行ったタオルハンカチが予想外に早く、汗が絞れるほどのずぶぬれになり、旅中に何度か洗って干すことになった。
新神戸の駅でいったん荷物をロッカーに入れ、駅の1Fを潜る道を通って裏山の方に登っていく。すると5分も歩いたところに渓谷があり、「布引の滝」という大小4つの滝のある遊歩道に入る。階段中心のけっこうな登りを10分くらい行くと、一番上の「雄滝」はなかなか立派だ。街のすぐ近くまで山が迫る神戸の地形だと、こういうことになるのね。新幹線の駅のこんなに近くに名勝があるってのは、全国でも珍しいんじゃないだろうか。
雄滝からちょっと登ったところにある「おんたき茶屋」でざるそばを食べさせてもらい、ここは素直に駅まで戻って荷物を取り出して、タイムズカーレンタルの新神戸支店に行く。今回は車種お任せで比較的安く借りたが、割り当てられたのはMAZDA2(旧Demio)のガソリン車で、ぼくは去年までアクセラ(現MAZDA3)に乗っていたので、ナビの操作とか運転の取り扱いは慣れている。
さらにこのMAZDA2のナビには、最近のマツダ車には搭載されている「Android Auto」がついており、スマホとつなぐと、スマホのGoogle Mapのナビや音楽と連動して画面に表示してくれて、これは便利。日産--Android Auto専用機は選べはするが--はじめ他の自動車メーカーにもこれは見習ってほしいなぁ。カミさんが操作するとなると普通のナビも必要、だけどデータ更新は3年までだから、5年もするとGoogle Mapの方が使えるようになっちゃう、っていうニーズを、MAZDAは正しく拾っていると思う。
車を出して10分弱で、北野異人館街の近くの駐車場に着く。ここは明治以来の国際都市神戸を象徴する街で、当時の各国の領事や貿易商が建てた館のいくつかが残っていて、とても雰囲気があり、平日でも観光客が多い。十数軒あるこれらの館は、それぞれに入館料を取って当時の面影を残した内部を公開しており、ぼくは全部には入らなかったもののいくつかには入ってみた(冒頭の写真はそのうち1つの「うろこの家」)が、基本的に個人の家具やコレクションを展示しているので、それほど芸術的・歴史的価値が高いものが多くあるわけではない。
失敗したのは、ここが坂の街だということを舐めていたことで、ぐるぐる歩く中で途中かなりの急坂を登ったりするうちに、冒頭に書いた通りかなり汗をかいて、タオルハンカチがずぶぬれになったことだ。異人館の並びにある北野天満神社にもお参りしたが、これがまた数十段の階段を登った場所にあり、発汗に拍車をかける。
中の一軒の「ラインの館」という無料で入れるところにあった売店で、カミさんにお土産のティーバッグと、どこかに行くたびに玄関に飾る小物を買っているのだけど、そんなに異人館を彷彿とはさせないものの、ちょっとよさげなミニチュア楽器の置物があったので買った。
異人館街を後にして向かったのは、神戸港の並びにあるメリケンパークだ。ここの最も有名な施設はポートタワーなのだが、リニュアル工事が明けてオープンするのは4/26日だということはわかっており、残念ながらここは最終日にタイミングが合えばということにして、メリケン波止場とそこにある「BE KOBE」のモニュメント、あと阪神淡路の時に崩れた波止場をそのまま保存している「震災メモリアルパーク」を観る。
異人館街も平日にしては結構な人出だったが、ここも同様で、波止場の海岸に沿って恋人たちがほぼ隙間なくずらっと並んでいるほか、「BE KOBE」モニュメントなんて写真撮影の待ち行列ができていた。
この日の宿は生田神社のすぐ近くにあるビジネスホテル「ホテルSUI神戸三宮」だ。温泉ではないが大浴場があり、シングル朝食付き8,000円台と、ここはそれほど大きなチェーンではない模様だが、街中に泊まる際には近ごろお気に入りのパターンだ。
提携駐車場が1ブロック先にあったので、そこに停めに行くついでに生田神社にお参りした。縁結びの神様としてハート形の絵馬とかが人気のようだが、ここは御朱印はあっても普通のお守り的なものは売ってないのね。
夕食はホテルのすぐそばの山手幹線道路沿いにある「豊味園」という中華屋さんに行ったが、同窓会の流れと思しきアラフォー男女の団体がやたらうるさかったのを除けば、名物の春巻きと蒸し鶏はかなり美味で、ちょっと食べ過ぎてしまった。
2日目朝は市街では雨は降っていなかったが、予定に従って車で六甲山に登って行ったら、そこはすっかり霧の中。六甲ガーデンテラスの中にある「見晴らしの塔」から神戸の街を眺めたかったのだが、ほぼ何も見えないので諦めて、「六甲高山植物園」に行く。特殊な栽培方法で本来もっと高山に咲く植物を育てているらしく、この時期端境期なのだが、けっこういろんな花が咲いていて、靄っていたがきれいだった。
ガーデンテラスをスルーした分時間が余ったので、予定にはなかった隣の「ROKKO森の音ミュージアム」にも行ってみる。高山植物園と同グループで、駐車券が共通だったこともあってね。ここにも池や庭があり、屋内にはオルゴールがたくさん展示してあって、バイオリンの自動演奏装置というのはちょっと珍しかったが、まぁ全国各地にあるオルゴール館と大差はないわな。
それから六甲山を降り、車で北方へ移動する。途中から舞鶴若狭道に入り、西紀SAというところで昼食だ。しかし関西圏って高速網が充実してるよね。日本海側はまだ繋がってないとことかもあるけど。やっぱ関東中部と違って高い山とかが少ないからかな?
この辺りまでずっと雨か濃霧って感じだったので、こりゃあダメかなと思いつつ、京都府との県境のトンネルを抜けると、不思議なことに曇ってはいるが雲はだいぶ高くなり、この日予定していた「鬼が城」への山登りはできそうな様相。
登山口の室尾谷山観音寺の駐車場に停め、よし行くかとスタートしたのだが、これがもう大変な山登りで。所要時間とか調べるのに山登ラー御用達のサイトを見てしまったので、登り40分か、ならいいやと軽く考えたのが大失敗。容赦ない急斜面を延々と登り、あの尾根の上に出ればもうすぐ頂上かと期待していたらそこでやっと行程の2/3。そこから多少はマシとは言え多くがまた急斜面の山道を、都合1時間ちょっと登り続けて、やっと標高544mの頂上に着いた。
頂上に着いたところで、ここは酒呑童子の息子だかの住まいがあったとかって伝説があるだけの場所で、確かに福知山の街とかの景色はいいが特に何があるわけではない。うーむ。下りも50分ほどかかり、ここの山登りでタオルハンカチ2枚がぐしょぐしょになった。
ここですっかり疲弊したので、この後行こうかとも思っていた「日本の鬼の交流博物館」はもうやめて、この日の宿「ホテルシルク温泉やまびこ」に向かった。ここの温泉は強炭酸泉とかで、少し濁っており、肌がヌルっとなる。少なめの食事を選んだはずなのにけっこう腹いっぱいになった。
てことで既に長くなってますが2日目までの旅の記録でした。続きはいずれ書ける時に書きますね。
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