今週火曜日、大阪に日帰り出張に行って来たのだけど、エセ鉄ちゃんとしては実は知らなかった、昨年7月に投入されたというN700系新幹線に、初めて乗ることとなった。
後から知ったんだけどこのN700系、車体を傾ける技術が進歩し、カーブでスピードを落とさなくてよくなったことで、東京~大阪間の所要時間が5分短縮されたという。わずか5分のために開発コストはいくらかかったの?って話だけど、それ以外にもこの車両は、いくつかの進化を実感できるものだった。
まず見てはっきりわかるのは、標準車両の各席の窓際下に、コンセントが設置されたこと。2時間30分ももたないノートPCが、特にバッテリーがヘタって来ることを考えると、結構多いはずなので、これはかなりありがたい進化だ。
座り心地が良くなった感じがしたんだけど、これも後から調べてみたら、座席の前後の間隔は変わっていないそうだ。だけど左右幅がわずかだけど広がり、座席にかつて用いられていたバネによるクッションが復活し、さらにリクライニングしたときに座席後部が少し沈む構造になっているとのことで、確かにテーブルを出したときに座っている位置から少し遠くなったような気がした。これはなかなかよい。前向き座席ではなかなか寝られないぼくも、気持よく1時間ほどうとうとすることができた。
そしてなにより大きな違いが、全席禁煙となり、その代わり4つの車両に喫煙ルームが設けられたことだ。ぼくだけでなく多くのスモーカーにとってもたぶん、矛盾してるように思われると思うけど、煙でもうもうとした車内でタバコを吸うより、空気のきれいなところで吸いたいという思いが強いと思う。なのでこれまでも、禁煙車に席を取り、喫煙車両まで移動して空いている席でタバコを吸う、ということが多かったはずだ。
だけどこれってちょっと変な話で、結局煙い空気の中で、しかも本来座ってはいけない席でタバコを吸うことになる。それならむしろ、喫煙ルームがあったほうが気持ち的にもすっきりする。ただ、世の中のいわゆる喫煙ルームってやつの多くは、空気清浄機の性能が悪く、結局空気はよろしくない。これは実はスモーカーにとってもけっこうなストレスだ。
ところがこのN700系新幹線の喫煙ルームは、2人ないし3人くらいしか入れない狭いスペースが、通路の両側についていて、時として待ち行列ができちゃったりするのがやや残念なものの、その狭さであるがゆえに、小さく開いた窓の上の二重壁になった隙間についた、かなり強力と思われる排気装置と相まって、喫煙ルーム内が煙くも、臭くもない。これはなかなか画期的なことですよ。
というわけで、行きで味をしめたスモーカーではない出張同行の上司役員の主張で、キタのホルモン焼き屋で空腹を満たした後、帰りに取っていた切符をわざわざ切り替え、N700系のぞみにして帰ってきた。
JRはけっこう正しい努力をしてるよね。こういう座り心地とか座席のゆったり感だけは、バカ高いファーストクラスとかは別として、飛行機には基本的にマネできないからね。これなら少なくとも大阪に行くのに、飛行機に乗ろうとは思わないでしょ。九州や北海道となると話は違うかもしれないけど。
今盛んにコマーシャルをやっているけど、3月14日のダイヤ改正以降は、無線LANが使えるようになるらしい。ただし「ホットスポット」などの無線LANプロバイダと契約していることが条件となるとのことで、そこはイマイチだな。誰でも使えるようにしてくれりゃいいのに。
話が逸れるけど、ちょっと笑っちゃったのは、切符を切り替えて30分ほど待ち時間があったので、新大阪駅改札内のカフェで、コーヒーを飲んで待ってたんだけど、そこでぼくがエスプレッソマッキアートを注文したら、「量が少ないけどいいですか?」と訊かれたこと。大阪だとそういうのちゃんと言っとかないと、おばちゃんとかが文句言うんだろうね。まぁ確かにこんな風に量が少なかったんだけどさ。
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さて、ここ2週間、季節外れの梅雨のような天気が続いていて、明日から3日ほどまた天気が悪いらしいけど、今日は気温も上がって、すっかり春を感じさせてくれる陽気になった。ぼくがなにより好物の、春への期待感を一身に集める沈丁花の香りが漂い、近所の梅が7分咲きになり、そしてこれからいよいよコブシが咲き、木蓮が咲き、桜の季節になっていく。
図書館までチャリンコで行ったついでに、梅と沈丁花の写真を撮ってみた。近所に沈丁花が少ないのが残念なんだけど、この時期、1年で最も季節感を感じませんか?なんだか「上がる」なぁ。Jリーグも開幕したし。ジュビロはJ1初参戦の山形ごときにボロ負けしちゃったけど。
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