NetBookが各社から出て、選択肢がぐっと増えたのが去年の秋。この春には各社がその後継マシンを出して来たので、別に買う気はないんだけど第1世代がどのくらい値崩れしているのか見てみようと、価格comを眺めていたら、EeePC S101のチューニング情報が目に入ってきた。
S101にはハードディスクはなく、代わりに16GBの「SSD」というフラッシュメモリの一種を内蔵しているのだけど、実はこいつは頻繁に書き込みをすると寿命が短くなるという。おいおい、そりゃ困るじゃんか。でもSSD搭載機のそれへの回避手段として、定番ともいえるチューニング方法があるそうで、そのためにはメインメモリを増設した方がベターだというのだけど、Transcendの2GBの200Pin DDR2 SO-DIMM(JM667QSU-2G)は、Amazon(上海問屋)で2,098円で売っているという。
メインメモリの増設って言うと、1万円2万円はあたりまえっていう感覚があったけど、そりゃそうか。SDHCカードやUSBメモリがこんだけ安くなってるんだからね。20年ほど前に、当時漢字Talk7.1の音楽用Macにくっつけた700MBのSCSIハードディスクが10万円近くしたのは、いったいなんだったんだろう?
さっそく発注して昨日届いたメモリを、S101の背面を開けて、元の1GBメモリと差し替える。こういうやり方の情報って、Net上には山のようにころがってるよね。このブログなんか超わかりやすい。感謝。
それから今度は、これはちょっと別の目的なんだけど、差しっぱなしの16GB SDHCカードのドライバを変更する。SDカードは、ただ差しただけでは「リムーバブルディスク」として認識される。でもこれだと、モノにもよるけど、アプリケーションをインストールできないことが多い。これを、このサイトに書いてあるドライバに入れ替えると、普通のハードディスクとして認識させることができ、 データ用としてだけでなく多目的のディスクとして使えるようになる。いやいや、世の中色んな便利なツールがあるよね。
そして今度は、SSDに頻繁な書き込みが発生しないための設定だ。このために有効なのは、WindowsのTempファイルや、ブラウザの一時ファイルの書き込み先を変更すること。しかもこれらのファイルは、通常ハードディスクに単なるゴミとしてたまっていく。起動のたびにクリアできるなら、それに越したことはない。
てことで、個人的にはMac時代以来久々の、RAMディスクの登場だ。2GBのメモリ容量があれば、そのうち一部を仮想ハードディスクとして設定し、そこにこれらのファイルを書き込ませることで、書き込みスピードが上がって、しかも電源を切れば毎回クリアされる。
んでまたこれが、そういう設定が可能なユーティリティがあるんだね。この設定はちょいと手間がかかったけど、約500MBのRAMディスクが現れた。
ただ、この設定、というかメモリ増設の犠牲として、「休止状態」、いわゆるハイバネーションができなくなる。ハイバネーションっていうのは、電源を落とすときに、デスクトップの状態、つまりアプリケーションを立ち上げた状態をそのままハードディスクに書き込むことで、電源を落とすのと違って、立ち上げれば以前の状況を、「スタンバイ」よりは時間がかかるけど、比較的短時間で再現できるという機能で、「スタンバイ」とは違ってハードディスクに書くので、電源を使用することはない。
だけどS101の場合、これをSSDに書き込むことになるので、ハイバネーション設定は、もともとSSDへの書き込みを減らすという目的とは矛盾してしまう。ここは悩ましかったけど、でもまぁいいか。そもそもSSDのスピード自体ハードディスクより速いことで、S101は起動時間も30秒程度と短いし、いつも立ち上げているアプリったってブラウザ(Firefox)だけだからね。Firefoxをスタートアップに放り込み、ハイバネよりは余計に時間がかかるけど、その差はほんの1分ほどの話だし。
てことで、いくつかの設定をしてみましたが、まだそんなにスピードアップは実感できないなぁ。18の同じサイトをタブで開いた状態のFirefoxの立ち上げ時間を測ったら、65秒→55秒程度にはななったけど、これはまぁ各サーバーの状態にもよるしね。もうしばらく使ってみよう。なにせわずか2,000円の投資だから、ダメ元でまったく問題なし。いい時代になったもんです。
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