こないだ「Train Mission」という映画のBDを借りて観てみた。ニューヨークに通う通勤電車内を舞台にしたサスペンスなんだけど、ストーリーはさることながら、アメリカの通勤電車って、長距離だってのがあるのかもだけど、いつも乗ってる通勤仲間はみんな友だちで、ファーストネームで呼び合う仲なんだ、ってことが、へぇーっと思った一番のポイントだった。いかにもアメリカらしい。
日本の通勤電車ではそんなことは多分ないと思うんだけど、ぼくの場合、朝霞駅から1駅乗った和光市駅から、毎朝副都心線の始発に乗るので、その始発を待つ列に並んでるメンバーの中には、いつも顔を見る人たちがおり、ぼくは彼らの行動パターンを見て密かにあだ名をつけ、心の中で呼んでいる。
東京メトロ副都心線・有楽町線は、東急、西武、東武と3社の路線に乗り入れ、さらに東急東横線が横浜みなとみらい線に乗り入れているため、和光市駅には5社の車両が見られ、和光市駅と朝霞駅の間にある東京メトロの広大な車庫と言うか操車場--正しくは「和光検車区」と言うらしい--は、これらの車両がずらっと並ぶ、車両派の撮り鉄には垂涎のスポットになっている。
それぞれの会社の車両にも、複数のタイプがあるので、必ずしも同じ会社だから同じということではないけども、シートの座り心地の良さ、柔らかさで言うと、東急の車両が頭一つ抜けている。逆にみなとみらい線の車両は固くて最悪なんだけど、作っているのは東急車両という会社らしいので、恐らく短距離のみなとみらい線だから、設計上座り心地の優先順位を下げたのが、5社乗り入れで想定外に、まかり間違うと森林公園まで行っちゃうようなコトになったものだと思われる。
そして始発に乗る=座る=寝るという、もう25年間にわたって慣れ切った習慣で、そうでないと通勤なんてとても耐えられなくなってしまったぼくにとって、寝るために大事なのは頭を持たせかける後方の壁の存在だ。
これまた同じ会社だから同じと言うことではないんだけども、東京メトロの旧タイプの車両を除いて、窓部分は背もたれに対して10cm前後後ろに下がっているため、頭を後ろにつけると顔が上を向いてしまうことになり、必然的にドア横の戸袋がある壁部分に座らないと、安眠を妨げられることになる。
なので、このドア横の位置--4ドア車両では1車両に両側8ドア×左右の計16席ある--と、これに加え、こちらは窓が車両の端まであるタイプもあるので確率的にはやや低いけども、多くの場合後ろが壁になっている車両の4隅--これをぼくは「角」と呼んでいる--の位置の、合計20席--これらを総称してぼくは「隅」と呼んでいる--が、ぼくにとっては狙い目の席になる。
んで、通勤仲間たちの、これらのどの席を好むかの癖が、上に書いた「行動パターン」の主なものになる。そして、ぼくがいつも乗る、代官山駅の階段位置にぴったり到着する8両編成6両目の一番前のドアは、全ての車両--厳密には西武の車両の一部は例外だが、副都心線には西武の車両はアサインされない模様--で角側が「優先席」になっており、多くの若者に共通するこれを避ける「行動パターン」もあるために、その傾向まで含めて、いかにギリギリの時間帯に行って始発に並ぶ時間を短くし、なおかつ隅に座れるか、というのが、ぼくの毎朝の密かなチャレンジになっているのですね。
つまりぼく自身は優先席に座ることも辞さないわけですが、もちろん寝てはいても、ふと目を開けた時にハンディキャップのある方とか妊娠している方とかに気づいたら、席を譲るのよ。だけど、これらのドア横隅4席の中でも、ドア横の壁が、左側で、かつ進行方向に対して反対側にある席(つまり上の写真の電車が左方向に進むとすると、「隅」って赤字で書いてある席ね)がぼくは一番好きなので、必然的にそこは優先席になってしまい、やむを得ないのよね。
比較的若くてふくよかな女性が一番困るんだよね。区別がつかない場合は、ぼくはもう「お腹に赤ちゃんがいます」キーホルダーの有無で判断することに決めているんだけど、前の会社の1つ後輩で、超優秀な一方とんでもなく気の優しいエンジニアK氏は、前に立った女性が妊娠されているか判断できず、席を立つだけでなく、もし間違っていたら申し訳ないとの思いからか、その電車まで降りてしまったという。ふくよかな中でも、前方に太った--有体に言えば腹が出た--タイプの女性は、そういう気を遣わせてるんだと言うことに、ぜひ心及ばせてほしいなぁ。
で、まず行動パターンにブレがなく安定している30代前半くらいの既婚のサラリーマン風の男性、彼のことをぼくは「隅ボーイ」と呼んでいるのだけど、彼の場合はぼく以上に隅に座ることに強いモチベーションを持っているらしく、ぼくとは違って待ち時間の長さは辞さず、9割がた列の一番前に並んでいる。
始発待ちの列は3列で、始発が来てこの列が電車に吸い込まれると、左隣に並んでいた3列がスライドし、そしてこの左隣列の中にいる次の次の始発に乗る人は、スライド後は左隣の列の前に移動する、というルールになってるんだけど、列の一番前にいると言うことは、恐らく次の次の始発に乗るタイミングで左隣の列にいないと厳しいんだよね。つまり和光市駅まで来るタイミングが、かなり早いと言うことだ。
和光市駅の始発は、進行方向に対して左のドアから乗るのだけど、彼の場合は、3列の真ん中か右の列にいる場合は、確実に進行方向右側のドアの、向かって右の隅に座る。一番左の列にいる場合は、向かって左の隅に座る。この行動パターンが、つまり安定しているのね。条件による結果が同じ。なので勝手にプログラマーかシステムエンジニアじゃないかと思ってるんだけどさ。だから彼がぼくの前に並んでいる場合は、ぼくの狙う席は進行方向左のドアの、向かって左側の隅ということが確定する。そういう意味で彼のような人材は貴重だ。
あと「隅ばあさん」ね。この人も一番前に並んでいることが多いのだけど、この人の場合は最初から向かって左の優先席狙いで、列の一番左に並んでいることが多い。このばあさんも確実に進行方向右のドアの向かって左の隅に座るので、「隅ボーイ」同様に安心できる。
最近現れたキャラで、まだよくどこを狙っているのかがわかりにくいのが、「角オヤジ」だ。この人は多分だけど、隅好きではなく角好きらしく、後ろの窓が車両の端まであろうが何だろうが、角を狙いに行っているように見える。角好きってのはぼく個人的にはあまり理解できないのだけど、そこそこの人数がいるように思われる。
少なくとも自分の片側には他人の存在を意識しなくていい、ってことを求めてるのかな?角ではない隅に座ってると、ドアとの間の壁に凭れかかる奴が必ずいて、男女問わずこいつが長髪だったりすると、その髪が寝ている頭部に触れてウザかったりするからね。後ろのことも気にしろよまったく。
そして、ぼくが通常乗る電車の次の始発、これも2台続けての副都心線の元町中華街行きで、ぼくもたまに遅れるとこの電車に乗ることになるのだけども、この始発の列の一番前を常に狙っているのが、「体幹小太り君」だ。この1台遅れに乗る時は、朝霞駅で乗る電車も1本遅れるのだけど、この電車は有楽町線直通なので、朝霞駅で乗るドアと同じ側のドアを降りて和光市駅の列の後ろに並ぶ。そのため朝霞駅で乗るときは、一番後から乗ってドア際に立つ。
この時に、まれにこの「体幹小太り君」が朝霞より手前の駅から乗っていることがあると、こいつをどかせてドア際の真っ先に降りられる位置に立つのが極めて困難になる。なにせ体が樽状で強く、ちょっと押したくらいだと一番いい位置を絶対譲らないんだよね。なので命名は「体幹小太り君」。まぁ通常はもっと早い電車で行って、次の次の始発狙いで左側の列に並んでるから、彼との位置争いになる機会は大変少ないんだけどもね。
他にも最近彼氏との同棲を解消したらしい「金髪姉ちゃん」とか、前に書いたけど最近見なくなった「Mr.D」とか、池袋で降りるならそんなに始発にこだわんなくてもいいのに、の「のっぽ外人さん」とかいろんなキャラがいる。互いに話をしたリはしないけど、彼らもぼくのことを、「頭髪ヤバ目オデコちゃん」とかあだ名付けて心の中で呼んでいるのかな?
さて、今週木曜日に行われた1回目のレコーディングは、案の定、と言っては怒られるかもしれないけど、ぼくのミス及びこだわりに起因して、2曲録る予定が1曲しか録れず、早くもスケジュールが少し押してしまった。まぁ確かに自分で難しいパターンにしてる部分はないとは言わないけども、マキゾエのアレンジだってもともと簡単ではないのよ。
1回目だけあって、モニターがうまく聴こえないとか、若手のスタッフたちがミキサー卓やPro用のDAWソフト「Pro Tools」の操作にちょっと手間取ったりとかもあったけども、これは回を重ねていくうちに解消して行ってくれるでしょう。
いくつかの反省点を振り返り、次回は自分のスネアを持って行くことにしたリ、今後やる曲の、ライブで長さフリーでやっているところや、テンポチェンジがあるところをどうするかFacebookで議論したりしながら、次回来週木曜日のレコーディングに向けてやる気満々ですことよ。今日も今日とて次やる曲の練習を重ねたし。
あと今週は、先々週修理に出したBDレコーダー、Sharp BD-T1700が修理を終えて戻って来た。背面ファンだけでなく、内蔵HDDにもエラーがあったらしく交換してくれたってことで、録画してあったデータは消えちゃったけども、税込み一律22,680円と言う修理代も、まぁそんなに高額ってわけでもなかったのかな。昨日夜に取りに行って、いろんなケーブルの接続と、各種予約のやり直し--は実はしなくても消えてなかったみたいなんだけど--をしたりした。やっぱこいつの方が使い勝手が良くていいや。
冒頭の写真は、今月から早くも設置点灯した、朝霞中央公園の陸上競技場前の電飾です。またちょっとアイテムが増えて、少しだけど派手になったかな。
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