今週の木曜日、久々の「健康」のリハがあった。本当は4/1日のはずだったのが、マキゾエの急な仕事で1週間延び、場所もブーランの学校のスタジオに変更になった。
今回は全体の音合わせというよりは、新しい曲を中心に、サポートメンバーの2人、ABと主審に、自分のパートを理解してもらうパート練が趣旨だ。なのでぼくはあまり出る幕がないのだけど、一応朝から車で出かけた。
前にTINAポンのライブで間近で観たポンタこと村上秀一さんは、もう60代のはずで、昔のようなトップシンバルを手を伸ばさないと届かないような高い位置に地面にほぼ垂直に立てるってことはやめていたけど、往年のノリはまったく失われず、スネアは突っ込み気味なんだけどいいカンジのドライブ感が出ていた。
ノリ、ドライブ感。この、ミュージシャンがよく使う不思議なコトバは、どう考えればいいのか、分析してもなぜそれが生まれるのかよくわからないし、仮にわかったとしてもそれを実行するように体を動かすには、相当な鍛錬が要る。うん、鍛錬なんだよね、それは。天分ってのもあるのかもしれないけど、それは運動神経のよさってことのほかに、パターンを考えたりオカズを作ったり、神保さんみたいに1人オーケストラをやっちゃったりする発想とかセンスとかには響いても、人間、体を動かすってのはとにかく鍛錬なんだと思っている。
そしてプロではないから、そんな鍛錬をするでもなく歳を取ってしまったオイラのようなアマチュアドラマーが、そういうドライブ感みたいなものを出すのは、至難の業だ。
タダでさえステージとかでテンパり易いぼくは、昔から大体どんなステージでも、普通にやってるつもりがリハの時の10%増しくらいのテンポになっちゃって、突っ込むわ走るわで大変なことになる。
特に体力や反射神経が弱ってきている昨今では、昔は動いていたはずの体が思い通り動かなくなって、ドライブ感どころか、なんでもないパターンやオカズでつっかかったりする。リズムキープすらもおろそかになってしまったりする。オンタイムでやれたはずのことができなくなってきたりする。
これをカバーするのは、体の隅々まで思うように動かそうと行き渡らせる神経をキープする集中力だ。昔はそんなもの意識することはあまりなかったのだけど、今できることは、これを決してとぎれないようにすることだ。
ただねぇ、精神力だって緩んできちゃってるからね。なかなか大変なのですよこれが。
例えばバスドラの16分音符の連打ね。「健康」にはこれが多いのだけど、っつーか自分でそういうパターンにしちゃってるんだけど、同じ連打でも、これが前の小節の4拍目のウラウラから次の小節の頭に続く場合は割合簡単。でも3拍目のウラにあると全然難しさが違う。さらに3拍目の頭にも音符がある場合とない場合、つまり"トットトタ"(タはスネアね)と"ウントトタ"(ウンは休みね)では、後者の方が圧倒的に難しい。
しかも一昨年からツインペダルを使って左足でウラを打つようになって、これをオンタイムでやることは本当に難しく、精神力が要る。
てことで今回のライブでは、絶対走らずノリも出したいってので、自宅スタジオで毎週練習を重ねているんだけどね。
木曜日の練習では、最初はなんだかやっぱりなかなかリズムが定まらなかったけど、最後の方は少しマシにできたように感じられた。
今日も練習をしたけど、先週まではレコーディングした演奏に合わせてやっていたのを、今日はメトロノームのみにした。その方がキープ力を鍛えられるような気がするのでね。
さて、明日は今度はいつもの駒沢のスタジオでの全体合わせの練習だ。この次は30日の予定がブーランの都合で連休明けになることになったので、ずいぶん時間が空く。キープとオンタイム、まずは明日これがどこまでできるか、がんばってみっぺ。
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