先週、久々の旧作100円セールを--あれって朝霞店だけじゃなくて全国一斉だったみたいだね--やったTSUTAYAで借りてきた数本のうちの1本、旧作ランキングトップだったけど3泊4日にしてあったためか何本か残っていた、昨年の邦画の代表作「告白」を観た。
言わずと知れた、今年の日本アカデミー賞の主要部門を、「悪人」と分け合い・・・というか、「作品賞」「監督賞」「脚本賞」を独占しちゃったんだから、作品の質としては、ダントツだったってことになった映画だ。
これが・・・すげぇ。今さらだけど、とにかくすげぇ。
まず画がきれい。日本映画で、しかも別にファンタジーとかじゃなくてリアルなストーリーで、これだけ映像が美しい映画って、たぶんなかったんじゃないかな。中島監督の前作「パコと魔法の絵本」も、映像をかなりいじった作品だったけど、ああいう極端というかおとぎ話的な画作りじゃなくて、なんつーか、とにかくクリアで、バックの作りとかから何から見事に計算されつくされていて、本当にきれいなんだよね。
これはBDで観たかったなぁ。なんで邦画ってBD発売しててもレンタルしてくれないの?
そしてストーリーがまたすごい。北野映画での暴力の描き方の、どうしようもなく無慈悲で淡白でリアルなさまに通じるものがある、だけど暴力に限らずあらゆる登場人物に割り当てられる、いずれ劣らぬ救いようのないエピソード。これがために、本当に気持ち悪くなるくらい後味の悪いストーリー。
でも、なんていうか、余計なものとか無駄なこととかは一切ないんだよね。ものすごくクリアで輪郭がはっきりしている。純粋に、おいおい、それやっちゃイカンだろ、っていうことを続けざまにやってのけてくれちゃう感じ。それで、ホラー映画みたいな表面的にグロテスクな表現でなく、真のグロテスクをあぶりだす。
これは、脚本としてはたぶん、日本だけじゃなく世界にもなかったくらい画期的なんじゃないかな。
今回「お気に入りの映画」としてこの記事を書いているけれども、これは実は結構微妙だ。というのは、「お気に入り」と言っていいのだろうか、この映画を果たしてもう1回観たいだろうか、というと正直、あまり観たいとは思わないからだ。でも、とにかくスゴいことは間違いない。
中島監督の作品は、「パコ・・・」もそうだったし「下妻物語」もかなり斬新な作品だった。だけどどうもB級臭があったのが、この作品で突き抜けちゃったみたいだね。「嫌われ松子・・・」は実はまだ観ていないのだけども、やっぱ観てみようかな。
万一まだ観ていない人がいたら、これは観ておいたほうがいいよ。後味は最悪だけど。なんか今後のいろんな映画に影響を与える作品になるんじゃないかな、と言う気もするので。
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さて、先週書いたDMMのNetレンタルだけど、一発目は"やや借りにくい"作品を送ってきたくせに、2回目は少しでも借りにくいと表示のある作品10作品ほどを全部すっ飛ばして、最下位のほうの借りやすいマークフルの作品から送ってきやがった。
ダメだなこれじゃ。しょうがないから、DMMならではの機能なのかどうか、他のサイトを確かめてはいないのだけど、「ウェイト」という、文字通り「待ち」の機能を使ってみてる。これは、リスト順1位の作品を「ウェイト」に指定しておくと、これが届けられるようになるまでは、2位以下も送ってこない、っていう仕組みなんだけども、"借りやすさ"が5段階中2の「ナイト&デイ」を指定したら、それからもう5日ほど、ぜんぜん送ってこなくなっちゃった。
もうちょっと粘ってみて、ダメそうなら借りやすい作品を借りて、無料お試しだけで解約しよう。やっぱどこのサービスもこんなもんなのかな。ちょっとがっかり。
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