寒いねぇ。困ったもんだね。だけど桜はちゃんと咲く。偉いなぁ。てことで今日は、カミさんと近所の黒目川の桜まつりを観に出かけた。
行かなきゃ行かなきゃと言っていて、大学のガイダンスが始まるという月曜日の前日になってやっと、先週娘と大学までの道のりをチャリンコで行ってみた。とにかく方向音痴な娘のこと、一度連れてってやらないと、どこへ行っちまうかわからないからだ。
娘が入った大学のキャンパスは、我が家の最寄りの朝霞駅と、次の朝霞台駅の間にある。朝霞駅から電車に乗っていくと、しばらく台地の切通しを走り、黒目川の谷に差し掛かると高架になって、再び両側に台地が立ち上がるとすぐ朝霞台駅に着く。この黒目川のほとりにキャンパスがあり、電車で行く場合は朝霞台から7分ほど歩けばよい。だけどそれだけ近いんだから、娘も基本はチャリンコで行くことにしているらしい。
朝霞駅側の台地にある我が家からキャンパスへ向かうには、直線で結ぶと最初の1/4ほどは県道などを格子状に走るしかないが、地元で二本松と呼ばれている小さな交差点からは、県道に対して斜めに、ほぼまっすぐキャンパスに向かう細い裏道がある。
そういう地形なので、途中からは結構急な下り坂となる。行きはよいよい帰りは・・・ってやつだ。ギアを一番軽くすれば、なんとか登れないことはないけど、かなりハァハァ言うことになる。この坂のため、行きと帰りで所要時間はだいぶ違うが、まぁおおむね10分もあれば、キャンパスの自転車置き場まで到達できる。
基本チャリで行くと言いながら、今週はすべて電車で行ったらしい娘は、いったいこの道を覚えているのだろうか。地元だけに途中知り合いの家のそばを何度か通るんだけど、○○さんの家の前を通って、次に□□さんのマンションを見上げて、みたいに記憶してるらしいんだけど、その○○さんの家まで到達できるのか?
んで、その黒目川桜まつりは、まさに娘の大学の脇から、東上線のガードをくぐって黒目川を遡る方向に500m程の間の川に沿って両側に桜並木が続いており、ここで行われる。なので、今日はまた、先週行った道を、カミさんとチャリンコで走ることになった。
まぁしかし今日は寒かった。桜はほぼ満開に咲いているのだけど、花見ってこんなに寒かったっけ?まだ昼間なのに。それでも川べりには防水シートを敷いて、お弁当を広げたり酒盛りをしている人が結構いる。
だけどどうして桜の木の下に電線引いて、シマシマ模様の提灯をぶら下げちゃうんだろう。写真を撮るのに邪魔なこと甚だしい。この寒いのに夜桜観に来る人なんているんだろうか?てか夜桜観たいなら提灯じゃなくてスポット当てないとねぇ。
そして祭の中心部では木で組んだステージでなんだか地元の人なのかが集まってハーモニカを演奏してみたり、演歌やら童謡やらを歌ったりしている。
提灯といい演歌といい、なんか花見っていつまで経ってもこういう昭和のノリだよね。もう少しスタイリッシュにできないもんなんでしょうか。こういうのが今でもやっぱり日本人の本質的な気質なの?
桜の花ってあの淡い色で、一度にたくさん咲いてもうるさくないのがいいわけでしょ。もっと静かにそっと愛でたいよね。大盃に汲まれた酒に、はらりと1枚の花びらが落ちるみたいなさ。そういう風情がはるか昔からあったわけでしょ?せっかく一面に咲いて、一度に広い空間がそのチャンスを提供してるのに。
てことで一般的な花見反対派です。あれのせいで自分的にはなんとなく桜そのものまで好きじゃないみたいになってる気がする。そういう演出は、観光地の方がセンスいいよね。伊豆の河津桜とか、京都のお寺の紅葉とか。ああいうのは専門のデザイナーとかが入ってるんだろうけどね。
さて、娘は昨日武道館で、生まれて初めてAOKIで作ったスーツを着て入学式を迎え、正式にJKから女子大生--女子大ではないから厳密には女子大学生--になった。大きな大学だけに、関係者の入場は1人だけに制限されており、カミさんがつきそいだったのでぼくは普通に会社に行った。超マンモス大学では、武道館を2回に分けて借りるらしい。
女子高に嫌気がさして共学の大学に行っただけに、朝霞キャンパスのサークルでは、彼女の好きなダンスのサークルが、メンバーが女子しかいないということでやめにして、これもやりたいと言っていたスノボのサークル--夏はテニスとかやる昔ながらのナンパサークルの模様--に入ろうかと目論んでいるらしい。
別に彼氏作ってもいいけど、お父ちゃんは会わないからね。連れてきても。
困るのはもう予約を取らないと間に合わないGWのプチ旅行が、スケジュールが立たずに宿とかの予約が取れないことだ。奴はサークルを優先するって言ってるので、今年のみどりの日で銀婚式でもあることだし、2人で行っちゃうぞ。
娘のバレエの迎えで、清瀬市の柳瀬川のほとりにある体育館にさっき車で迎えに行って来たんだけど、この川も両岸に桜が植わって花見スポットになっているらしく、いつも娘が出てくるのを待つコンビニの駐車場では、もう夜遅いのに不正駐車を監視するおじさんがいた。
この郊外のコンビニにしかありえないやたらと広い駐車場に車を停めてふと前を見たら、川岸からちょっと離れて、団地の入口に立つ大きな一本桜が8分咲きになっていて、あ、この景色だ、と今年の桜で初めて思った。
黒目川の桜まつりは去年は行かなかったっていうのもあるんだけども、印象に残っている風景って、こういう何気ないところにあるもんだよね。考えてみれば週に一度、年間50回行く中で、たった1回のことだから、これが記憶に刻まれているってことは、すごいことかもなぁ。たった1回だからこそなのかもしれないけど。
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