昨日は久々の「健康」のリハだった。金曜夜のリハは初めてだという気がするけど、いいねぇ、この開放感が。「健康」のリハは大体20-23時で行われるんだけど、リハ終わりの汗が引いていくなか、車で環七を飛ばして帰るのが気持ちいいんだよね。んで昨日はさらに翌日が休みだという。
12時過ぎに家について、とにかく寒かったじゃん?昨日。今日はもっと寒いらしけど。風呂に入って冷えきった手足に血を巡らせ、上がってから飲んだビールの美味いこと。幸せだったなぁ。
んで今日は、その幸せつながりで、嬉し恥ずかしバレンタインチョコレートの思い出なんて書いちまおうかと。これ大丈夫なのか?相当恥ずかしいぞ。まぁいっか。行ったれ。
女子が男子に、チョコレートを中心に贈るという世界で日本だけの風習、お菓子屋さんと広告代理店の策略と思われがちだが、wikipediaによると意外にも策略はあったもののその狙い通りには発展せず、70年台に小学校高学年から高校生の間--つまりまさに我々の世代だね--に自発的に広まったというバレンタインデー。
毎年会社の女子たちにいただく義理チョコは、今の部署--というか去年分社して会社になったんだけど--に来てからは2回めなんだけど、去年はインフルエンザでぶっ倒れていたので、復帰してみたらデスクの上に置いてあった。だから直接いただくのは今年が初めてだ。
ところが今年は、「このへんの女子で」まとめて1つってことにしました~、と言われ、ぼくも、通路挟んだ席にいるOさんも、おっさんたちはみんな、同じ六花亭の「大地」という生チョコをもらった。そういう合理性というかシステマティックさって、なんだかちょっと寂しくない?義理だとはいえ、こう、なんか、個別感が愛なのでは?大体ホワイトデーにどこまでお返しすればいいのさ?
でもこのチョコ、25度の部屋に20分ほど置いて食うとうまいと書いてあるんだけど、それに近い状況で少し柔らかくして食べたら、マジでうまいぞ。
そしてもう一つは、グループ全体の受付の2人から。こちらはチョコレートクランチだ。前の部署が受付を管轄してた関係で、受付と同じ階にある今の部署から喫煙室に行く時前を通るんで、何かって言うと声かけてたのが、一応ウザくはなかったようだ。なにせ美女からもらえるってのは嬉しいやね。
ぼくはもちろんイケメンでもないし、チビだったし、そんなにモテる方ではないので、ぼくのこれまで半世紀の人生で義理チョコ以外のチョコレートを貰ったことなんて、彼女とかがいた時期を除くと、ほとんどない。その中で唯一、全く予想だにしなかったチョコをもらったのが、中2の時だ。中2の2月というと、76年かな?まさにバレンタインチョコレートの風習が始まったばかりだったんだね。
そのチョコをくれたのが、忘れもしないSさん。美人というか、可愛かったよなぁ。当時ぼくはブラスバンド部の部長をやっていて、彼女は確かフルートを吹いていた。クラスは別々で、それほど親しく話すような間柄でもなかったから、これはまさに青天の霹靂。しかも多分、生まれて初めてもらったチョコだったしね。
ぼくの通っていた渋谷区立松濤中学校は、当時は主としてぼくの行っていた大和田小学校、大向小学校、渋谷小学校の3つの小学校の出身者が集まり、なんとなくどの小学校出身かってのがついて回っていたのだけど、彼女は渋谷小学校の出身だった。
渋谷駅を中心に配置されたこれら3つの小学校は、都会の真ん中のこと、当時から大和田小なんて1学年2クラスしかなかったのだけど、今は3校が統合されて、元大向小があった場所で、神南小学校という名前になっているらしい。
Sさんのこのチョコは、直接手渡しでもらったわけではなく、放課後教室に何かを取りに戻ったら、机の中に入っていた。この時の誰もいない教室に沈みかけた夕陽が差し込む感じのイメージを、今でもはっきりと憶えている。いや、自分の頭のなかで大分美化されて膨らんじゃってるのかもしれないけど。
シガレット様の、葉巻が3本くらい入った感じので、そんなに高いものではなかったとは思うけど、なにせ中学生だからなぁ。価値観度合いがようわからん。何かメッセージが入ってたはずなんだけど、その内容は忘れちゃったんだよなぁ。マジチョコだったのか?
とにかくそういうお年ごろのこと、なんだかむやみに照れくさくて、親に見つからないように自分の部屋の机の引き出しにしまっていたのが母親にバレて、すっごい恥ずかしく、結局彼女には声をかけることもなく、お茶を飲みに行くこともなく、そのまま卒業して別れ別れになって、それ以来音信不通だ。
ああ~、もったいないことしたよなぁ。最近これが多いけど、我が青春の1ページのうち、"後悔編"の最大の事件だな。死ぬまでにもう一度会ってみたい何人か人の中で、彼女はNo1かも知れない。
さて、 今年のバレンタインデー、最後は家に帰ってきたら、娘はバレエで、カミさんはその迎えで出かけていて誰もいなかったんだけど、ダイニングのテーブルの上に娘が焼いたブラウニー--って言うモノなんだってのを、今回娘に聞いて初めて知った--が置いてあって、短いメッセージが添えられていた。
うーん、たまらん。もう彼女もSさんも期待できないとなると、もうお父さんには君しかいないのだよ。残り物でもいいから、嫁に行くまでは毎年よろしく。
うちの娘はブラウニーなんて焼けない。代わりに息子が上手に焼くが、父にはくれない(もらっても困るが)。
ちなみにうちの会社では数年前に義理チョコは完全に廃れました。
投稿情報: タコ兄 | 2013/02/17 14:43