Googleの時価総額がappleを抜いて首位に立ったそうだ。iPhone6Sが意外に変わり映えしなかったってことで、売れ行きがイマイチとかってこともあるだろうけど、まぁとにかくGoogleのやることの徹底ぶりって、時として胸が空くものがあるよね。特にMap系。ストリートビューとか、Google Earthとかは、世の中を変えたと言ってもおかしくない。最近では車の自動運転の分野で、メディアを湧かせている。
そのGoogleが昨年サービスを開始したGoogle Play Music(略してGPM)。前に使い始めたよ、って書いたけども、その後試用期間 1ヶ月が過ぎても、早期特典の780円/月--解約しない限りこの値段。今新規でサービス開始すると980円--を払い続けている。んで今日は、同様のサービスとは、自分ではざっとしか比較していないので、機能面とかなんじゃかんじゃの比較はこのリンク(Apple MusicとGPMの比較記事1/比較記事2)に譲るとして、その使い方がだんだんはっきりしてきたよ、ある意味目からウロコだよ、ってお話し。
まずこのGPM、売りはとにかく公称3,500万曲と言われる膨大な配信曲数だ。特に洋楽のかつて聴いたアルバムたちを、検索して見つからないということはほとんどない。一部の日本のアーティストたちはカバーできてないんだけど、この曲数はホントにすごい。しかも検索機能のUXは、Googleの真骨頂なのでね。例えばスペル間違えを指摘してくれたりとか、あるバンドがメンバーが少し変わって違う名前のバンドになったような場合に、その名前が変わった先のバンドまで表示されるとか、その辺のエンジンの精度はさすがだ。
新譜もモノにもよるが上がっていることが多い。最近ぼくが買ったCDアルバムで言うと、MISIAはNGだけど、JUJU、Little Gree Monster、上原ひろみはみんな配信されている。ちょっと古い情報で、最新状況とはちょっと違ってるみたいだけど、4つのサービスについて、Musicianごとに配信されている/されていないを1つ1つ根性で調べてくれたサイトがあるので、興味のある方は見てみてね。日本のMusicianで配信されてなくて個人的に痛いのは、あとはPerfume、ドリカム、ミスチル、aiko、久保田利伸、平井堅あたりかな。
あと、ストアと切り離されてるのもいいのよね。GPMの世界にいる限り、よかったらこれDL購入しなさいよ、って言われることは皆無だ。そもそもURLの構造が、「音楽」の下に「ストア」とGPMが並列で存在するという形になっているからね。こういうところも潔くて、使う側にとっては気持ちいい。むしろ、あれ?これ買いたかったらどうすりゃいいんだっけ?って探してしまったくらいだ。
前に記事にした時は、レコメンド機能を使って新しい音楽に出会える、ってことを中心に書いたけど、確かにこんだけ曲があって、海外の楽曲を中心に、かなりDBの精度が高いと思われるレコメンド系の機能--これはApple Musicとの間でどちらが優れているか、Net上での評価が分かれてるようだけど(上記比較記事参照)--を使うと、「自分好みの新しい曲に出会う」ことを期待できることになる。
まぁ確かに、特に日本の楽曲では、「え?このMusicianとこのMusicianが似てるかぁ?」って思うこともあるけども、かなりの確率で、自分が気持ちいいと思える曲に出会える。こういう新たな出会いが期待できるってのは、この時代ならではだよね。
ただ実際にはそういう使い方よりも、1)TVの音楽番組とかで、あ、このバンドいいじゃん、って思った時に検索して最新アルバムを通しで聴いてみる 2)かつて聴いた懐かしの音楽たちで、何かの拍子に、あ、あれ聴いてみたい、って思った時に、検索して聴いてみる っていう2つの使い方の方が多い。
2)の方は、本来はその懐かしのMusicianの、カセットテープを持っていないアルバムを聴く、ってのが正しい(?)使い方なんだろうけど、カセットテープって我が家には約800本もあって、そこそこ整理してあるとは言うものの、保存してある引き出し式のラックを見つけて、引き出しを開けて、1列15本あるテープの中から目的のものをピックアップする、っていう操作よりも、PCが立ち上がってるなら、検索窓に入力して検索アイコンを押す方がよっぽど早いので、つまりたまに配信されてないものに当たらない限り、もうカセットテープは必要がないってことだ。
CDとの対比だと、MP3に圧縮して音質が悪くなるってことがあるけども、カセットテープが相手ならば、音質だって別に気にする必要はない。そもそもこのカセットたちの元の音源はほぼアナログレコードなので、そのノイズ--これがいいって人もいるかもだけど--がなくなることを考えれば、音はむしろ良くなる。
これはもしかして、膨大なかつての音楽のストックたち--800本のカセットテープのストック--を、どうやってバックアップ取ろうか問題を、一気に解決してくれる画期的なソリューションなのではないか?カセットテープだけでなく、アナログレコードで持っているものだって、探して、引っ張り出して、ジャケットから出して、ターンテーブルに置いて、って操作よりも、検索の方が早いし、この場合音質については微妙な面はあるけども、少なくともノイズは減るのは確かだ。
数十本ある、こっちはプレーヤーが壊れたので既に全く聴けないDATだって、ヤフオクで中古プレーヤーが安く手に入らないか、けっこう長いこと追っかけてるんだけど、音質気にしなければ、そんなのもうやめてもいいんじゃん?
1)の方で言うと、具体的にはアカペラコーラスグループPentatonixとか、カバーアルバムが評判の日本の歌姫Ms.OojaとかをGPMで聴いたのだけど、これまではこういう時に、いいか、ってAmazonで発注していたことを思うと、値段にもよるけど2ヶ月に1回くらいそういう機会があれば、GPMの月額780円は元が取れる計算になる。
但しあくまでストリーミングと、スマホへのアカウントが有効であることが条件のDLのみなので、これは「所有」しているということではない。スマホには落とせるので移動中も聴けるものの、車で聴く場合は専用のUSBミニメモリには落とせないので、スマホからBluetoothで接続して切り替える必要があり、ちょっとだけ手間だ。
モーリスホワイト亡くなっちゃったのね(合掌( _ _ )...)→じゃEarthの往年の名盤聴くか、とかね。もっともEW&Fの場合は、アナログレコードやカセットの他、名盤5枚を廉価でランダムにパッケージしてくれてる「Original Album Classics」シリーズを買っちゃってるんだけどね。でもそういう所有しているものすら、持っているもの以外の選択肢もあるGPMを開いて検索して、その中から選ぶ方が便利だし、よっぽど手近にその買ったCDが置いてない限り、買ったCDすらGPMで聴いちゃったりする。
まぁつまりCDも、ホントに「所有しておきたいだけ」っていう、考えてみれば何の意味があるんじゃそれ状態になりつつある。なんでしょう、昭和のオヤジのモノに対する「所有欲」という、ネット時代になって本来変わらざるを得ないはずだったのに、いや、おいらはこれでいいのだと嘯いていた価値観が、「媒体に記録された音楽」という物においては、根底から覆えってしまうんじゃないか?
そもそも所有してる、ってどういうこと?手近にあるからすぐにアクセス可能?それも上記の通りもう成り立たない。ジャケットが大事?汚れのない盤面やケースのままで保管しておきたい?ぼくにはそんな趣味はない。むしろ場所は取るし整理は大変だし、音質の問題は確かに存在するけども、それもあまり気にしないとするなら、あとは車載用のUSBメモリはじめ、必要な際に必要な媒体に、自由に移動できる--もちろん著作権に悖らない範囲でね--か、もしくは例えばバンドでやる曲の選曲の際に、他人と共有できるってメリットだけなんだよね。
てことで今は、音楽を「所有する」ってどういうこと?ってのを、まだ整理できないでいる。はっきりしてることもあるんだよね。例えば上原ひろみの、一昨日出たニューアルバム「SPARK」は絶対にCDで持っていたいとか--これはいい音であることに価値がある演奏なのと、初回限定版でDVDがついてるからだな--、Little Gree Monsterみたいに、まだメジャーになってなくて応援してあげたいMusicianはCDを買ってあげよう、とか。
でもChaka Kahnの「Original Album Classics」でかつての名盤5枚が2000円そこそこで手に入るというAmazonのDMが来ると、ついポチッとしてしまったりするんだよね。後で確認したら全部GPMで聴けるのにね。まぁ1枚400円なら、車で車載用USBメモリからスマホに切り替えなくていい、っていうわずかなメリットだけでも、元が取れるとも思うのだけども。「Naughty」なんて今日ランニングしながら聴いてたら、あまりの懐かしさに泣きそうになってしまった。
今の問題は、そういう思いついた往年の名盤やかつての愛聴版、TVとかで観ていいな、って思った音楽たちを、ライブラリに登録しておいて後で聴こう、って言うのがどんどん溜まって行っちゃうことだな。別にあわてて聴く必要もないのだけども、なにせ音楽だけ聴く時間って全然取ってないので、ちょっと時間の使い方を変えないといけないかもと考えてます。深夜のしょーもないバラエティはちょっと控えて、とか。
前に、最初から曲単位でDLして聴くっていう最近のスタイルは、今の若者たちの音楽の聴き方を変えちゃったんだろうな、って書いたけど、こういう聴き放題が可能なら、それとは逆行して、アーティストが本来その時に表現したかったものとしてのアルバム単位で聴く、ってスタイルに、もしかしたら回帰できるきっかけになるのかもしれないね。
もっとも、オトナ買いできるわれわれオヤジと違って、若者は毎月780円とか1,000円とかを払い続ける価値の重さが違うのだろうから、最初からこれで音楽に触れるってことは起こらないのかもな。Apple Musicの、家族6人まで1,480円/月、っていうサービスに期待かな。家族にもこの音楽環境を共有してあげたい、っていう、そんな先進的なオヤジがどのくらいいるのか、って話だけども。
いやしかしこの上原ひろみ the trio projectの「SPARK」、すげえなぁ相変わらず。超一流が3人集まってこのテンションで演ると、もう別世界のパフォーマンスになるよね(映像はプロモ用の抜粋だけどコチラ)。Simon Philipsってなにこの人?最近は東京国際フォーラムとかデカい会場ばかりでライブやってるけど、200人くらいの箱、せめてBlue Noteとかで、また観たいなぁ。
写真は、先週このブログをサボりましたが、先週買った、「お手伝いバンド」でやる某曲で使う、スタンド設置用のタンバリン--Soundhouseの直輸入って安いよね。LP(Latin Percussion)という一流メーカーの高評価のやつが、Pearlのと同じ値段だった--です。今週はその他、ランニング用の靴を、約1年半ぶりに買い替えたり、いくつかランニンググッズを揃えたりしました。
娘は明日から4泊だけだけどもケアンズに卒業旅行に行くそうです。いいなぁ。雪が降らないといいけど。
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