22回目の結婚記念日の今日、娘は学校の行事で前の日から泊まりででかけていたこともあり、去年の秩父羊山公園に続き、カミさんとちょっとしたハイキングに出かけた。
急遽行くことにしたので、前の日にさっくりネットで調べて、花が咲いてる所か、手軽に歩ける東上線沿線のハイキングコースを探したら、この、東上線の終点、寄居駅から歩いていける標高330mほどの里山、鐘撞堂山と、少林寺と言う寺の裏手の山道に並ぶ五百羅漢を巡るコースがよさそうだったので、行くことにした。
朝10時半ごろに電車に乗り、12時ちょっと前に寄居駅に着いた。その辺のコンビニでおにぎりでも買って、頂上に登ったら食べようかと思っていたら、なん と寄居駅周辺にはコンビニなんてものは存在しない。唯一、歩いていく方向とは逆の南口に、比較的大きなLifeストアがあったので、ここに寄って、おにぎりとケンタッキーを2ピース買う。
前にも書いたけど、この手のハイキングコースの情報って、ネット上では、まれに地元の観光協会がちゃんとしてるとそこそこの情報が取れることもあるけど、ほとんどの場合、ブログから個別に拾うしかない。
今回も、寄居町の観光協会のページにはロクな情報がなく、わずかに東武鉄道のページにあったこの地図を頼りに出かけたんだけど、Lifeストアのそばにあった観光協会の建物に行ってみたら、ちゃんとハイキングコースの地図入りパンフが置いてあるじゃん。こんなのサイトに上げるのなんかどうってことないのに、何でそういう努力を怠るかねぇ。町役場の建物はやたら立派なくせに。
駅から北方向に舗装道路を歩いて行くと、20分ほどで大正池と言うため池に着き、ここからいよいよ山道に入って、けっこうな登り道が続く。途中かなりおおきな竹林を通り、杉林と広葉樹林半々のつづら折れを登って行くと、最後に数十段の階段があって、これを登り切ると鐘撞堂山の頂上だ。
鐘撞堂山の名前は、近くにあった北条氏の重要拠点、鉢形城に危険を知らせるために、この山に見張りを立たせて、敵が来襲すると鐘を撞いてその音を伝達して行ったことに由来するという。大した高さではないけれど、そういう役割を果たしていただけあって、見晴らしはかなりよい。今日はそれほど空気が澄んでいなかったので、遠くの方は霞んでいたけど、冬場には筑波山とか新宿のビル群とか、かなり遠くまで見えるらしい。
ここでさっき買ったご飯を食べ、こぼしたケンタッキーの皮の切れ端を必死で運ぶ2匹のアリを観察したりした後、山を下って、少林寺の方向へ向かう。だらだらと下り道が続き、ふくらはぎがかなり痛くなってきたところで、円良田湖(つぶらたこ)という大きなため池の端に--と言っても端の方は湿地帯みたいな状態で、湖らしさは見えなかったけど--着いて、ここから五百羅漢のある羅漢山へ、百数十段の階段を登る。
山の頂上から道が2つに分かれていて、片方は五百羅漢、片方は千体荒神で、どちらへ降りても石像が並ぶ道だ。数としては千体荒神の方が多かったんだけど、 どちらかというと有名な五百羅漢の道を降りることにした。
この羅漢さんたち、実にいろんな表情をしていて、これを見ていくだけで結構楽しめる。もっと自由奔放なのかと思ったら、意外に寝転がったりしてるのは1体しかなく、他はみんな座り姿だったんだけど、よそ見するものがいたり、いろんな手の形があったり、泣きそうだったり不満そうだったり、とにかく同じものは一体としてない。
結構急な下りで、足を取られたりしながら、羅漢さんたちを眺めて10分ほど降りていくと、少林寺に着く。こういう名前だけど、別に拳法とは関係ないらしい。ここからさらに下って行き、ちょっと道を間違えたりしながら、秩父鉄道沿いに善導寺、そして珍しい玉垂の楓や戦国時代に名君と言われた北条氏邦の墓がある正龍寺なんかに寄りながら、16時過ぎに寄居駅まで戻ってきた。
この正龍寺、入り口に並ぶ幟に、「ボケ封じ祈願」をしてくれるって書いてあった。これはぜひやって欲しい。カミさんは自分は別にボケてない、と主張するけど、もともとボケてるからあまり目立たないだけだって。やってもらった方がいいんじゃない?
寄居駅北口の小さな駄菓子屋でアイスクリームを買って食べ、帰りの電車はすっかり疲れて、カミさんと爆睡し、18時前に朝霞に帰り着く。
いやいや、こういういい天気に里山ハイキング、登りでは汗だくになったし、足はガクガクになったけど、気持ちいいよね。結婚記念日のお出かけが、今後恒例になるかな?
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