先週の音感Home Comings Dayに向けて、打ち込みで楽譜を2つ作ったんですけどね、ってお話です。
何度か書いてるけど、ぼくはドラマーには珍しく、自分の叩くパターンをすべて楽譜に落とし、これを見ながら叩く。基本的に「健康」のようなオリジナル曲の場合にはCubaseを使っての打ち込みで、コピー曲の場合は音を聴きながら手書きで書く。
オカズ--例えばAメロからBメロに行く前に、Aメロのパターンの最後に入るタカタカトンとかってやつね--もアドリブで入れることはほとんどなく、あらかじめ考えて譜面に落とし、その通りにやるし、やれるように練習する。そうしないと、自分の「いつも」を越えるオカズは叩けないと思っている。
本題からは逸れるけど、これって楽譜を書くことと実は同じくらい珍しいことで、学生時代から何度も同じバンドで演奏してきた音感の先輩、パーカッショニストの西センセに言わせれば、タコボーと演る時はオカズがあらかじめわかっているので、パーカスのオカズとシンクロできるのが嬉しいんだそうで。
んで、ドラム譜ってやつは決まったルールがあるわけではなく、譜面を使う大体の人--主としてスタジオミュージシャン--が、ト音記号で上のCをスネアに、Eの×印をハイハットに、下のFをバスドラにしているってくらいの緩い慣習の中、それぞれに自分が読みやすいように勝手にルールを決めている。なのでCubaseとかのドラム譜作成機能は、かなり自由度高く、どの音をどの位置にどの記号で表すかを設定できるようになっている。
ぼくもぼくのルールでタムの譜面上の位置とか、シンバルの種類による記号の違いとか、スネアは普通のビートなら普通の音符だけどサイドスティック(バラードのAメロとかで、スティックをヘッド(皮)に寝かせて、フープ(縁の金属or最近はウッド)をカッカッって叩くやつね)なら×印とかを決めて、これをテンプレートとして保存している。
今回の新曲「とべとべツチノコ」のパターンの打ち込みは、結構時間がなかったので、ノートPC、NEC Lavie Zを持って行って、昼休みに行きつけのカフェ「Unice」で行った。ドラムは音程が出る楽器がなくても打ち込めるので、こういう時便利だ。Lavie Zは800g台と言う軽さなので、持って行っても苦にならないしね。
とは言えモバイル性と言う意味では、Lavie Zよりもさらにずっと軽い300g台のタブレット、LG G Pad8.3の方がずっと優秀--こいつは常時持ち歩いている。でもLavie Zを持っていくときはさすがに両方持ってくのは重いので置いていく--なので、こいつで打ち込みできる環境を、7月ごろに模索してたのね。
で、いくつかいわゆるDTM・DAWアプリをダウンロードしてみて、いずれも機能限定をはずすと有料なのだけども、その中でも安めの「Caustic」とか「budgerigar」とかは、試してみると、音源が完全にシンセっぽいものだけだったりショボかったり、「ピアノロール」と呼ばれるトラックの編集画面の使い勝手がイマイチだったり。後者なんか機能限定はずしても350円の割に、かなりがんばってたんだけどねぇ。
んで、中では一番高い1,890円--月額でガッツリ取る一部アプリを除くと、この値段はAndroidアプリとしてはかなり高額な部類に入る--、かつデモ版がなく事前テストもできなかった「FL Studio mobile」ってのを、調べてみるとどうやらもともとPC版があって、その機能をほぼそのまま引き継いでAndroid版にしたって言うんで、まぁいいかと購入してみたのね。
ちょっといじってそのままになってたこいつで、今回、Mさんの還暦サプライズ企画でやった「Birthday」を、コピーなので手書きでもよかったんだけど、手書きだとどうしても見づらいのと、「FL Studio」を使ってみようってのもあって、使ってみたのね。
そしたら・・・まぁよく出来てるんだこれが。オーディオトラックは扱えないものの、それ以外の機能はもう普通に製品版のPC用MIDIシーケンサーと遜色なし。音源の種類もとても豊富だし、なによりAndroidのこの手のソフトで問題になりがちなレイテンシー、つまり出音の遅れが、ほぼ感じられない。
まだドラム以外の打ち込みをしてみていないのだけど、特にこのドラムの打ち込みのUIは秀逸だ。タッチパネル前提のタブレットに最適な形になっていて、1拍を4つに分けたスイッチを押していくと、そこが光って音が鳴るという、ピアノロール画面でマウスを使ってCtrlキー(CubaseだとAltキー)等を押しながら音をコピーしていくより、ずっと速いし直感的にできている。
小節をコピーしたり増やしたりって操作も癖がなく迅速にでき、これで今回構成を変えた「Birthday」のAメロ、Cメロを打ち込んだら、ほとんどあっという間にできてしまった。
しかもStandard Midi Fileへのエクスポートもできるので、家に帰ってこれをCubaseに取り込み、ドラム譜のテンプレートに反映させ、構成記号とかコメントの編集をするだけで、たちまちドラム譜が完成。いやいや、これは素晴らしい。タブレットで打ち込んでドラム譜ができるなら、家で音楽用PCの前に腰を据えて、さて、って気合入れなくても、電車の中でもどこでも気軽に作業ができるじゃん。
いい時代になったもんだなぁ、と、タブレットのありがたみを改めて感じられるアプリでした。
ところで先々週書いた、カミさんが一緒にジョギングするようになって、迷子にならないようにするために、ナビアプリ的なものがないかなぁと探してみようって件ですが、こっちは結構難航している。要件としては、PCで地図上にコースを作成し、これをスマホで開き、そのコース通りに音声でナビしてくれて、ってことなんだけども、ないんだなそういうアプリが。
有料のNAVIタイムとかゼンリンのいつもNAVIとかは、月額数百円とかで高くて手を出す気にならないし、よさげなのはGoogle Mapの新版、Google My Mapなのだけども、コース設定はでき、詳細を見ると右に曲がって○m進んで左に曲がって・・・ってデータはすべて入っていて、しかもスマホでこれを開けるにもかかわらず、あらかじめ作ったコースに従ってナビゲーションする機能はないみたいなんだよね。
そもそもナビってのは車で出かけるときとか、徒歩+電車で比較的遠くへ出かける場合ってのをターゲットにしているので、徒歩のみで、ってシチュエーションがまだまだ軽視されてるんだよね。徒歩あるいはチャリのみでエクササイズするなら、ぐるっと回って自宅に帰ってくるのが当たり前でしょ?だけどどうもどこか別の場所に行く、ってことを前提に作ってあるんだよね。
これだけジョギングとかサイクリングで健康維持しようって人が多いのに、これってどういうこと?もちろんランニング用のアプリも優秀なのがいくつもあって、ぼくがもっとも気に入って使っている「Runkeeper」も、走行結果のルートや、距離やタイムの記録およびお知らせ機能はとても充実しているのだけど、コースを設計する機能はあっても、その通りナビしてはくれない。
うーん、困ったもんだ。もう少し待つしかなさそうですな。こっちは。
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