先週の日曜日、群馬北西部の吾妻渓谷に、カミさんと紅葉狩りに行って来た。日帰りでもある程度の遠出をするのは今年初めて、去年塩原に紅葉を観に行ってから丸1年ぶりのことだ。
もともとは3日の晴れの特異日、文化の日に行こうかと言っていたんだけど、天気予報で3日は雨になりそうだと言うので、急遽1日に行くことにした。結局はさすが特異日、雨は予想よりも早く通り過ぎ、3日は群馬はそこそこいい天気だったらしいんだけどね。
紅葉情報の各種サイトによれば、この時期はもう少し手前の伊香保温泉が例年紅葉ピークを迎えるってことだったんだけど、今年は10月の気温が高く、紅葉がやや遅れてるってことで、これも急遽、前日に行き先を変更した。
吾妻渓谷は、軽井沢から山を越えた1つ目の谷を流れる吾妻川にあり、険しい山間を縫って、戦国時代、真田氏の領地であった信州上田と群馬北部の沼田を結ぶ、通称真田街道と呼ばれる国道145号線と、並行してJR吾妻線と言うローカル線が走っている。
ここに紅葉を観に行くのは2回目のことで--もちろんそれ以外にも草津や志賀高原に行ったりはしているので、通ったことは何度もあるんだけど--、調べてみたら前に行ったのが2003年、娘が10歳、息子が高校受験のため行けなかったので、多分初めて、3人で出かけることになった時だ。
その時と大きく異なるのは、この吾妻渓谷の約1/4ほどをつぶして、建設するかしないかで散々もめ、今年の4月からやっと供用開始になった八ッ場(やんば)ダムができたことだ。今回はコロナ対策で日帰り温泉には行かなかったけど、その時に寄った川原湯温泉の共同浴場「王湯」は、すごく歴史を感じさせる岩風呂だった記憶があるが、ダム湖の底に沈むってことで、別の場所に移転したらしい。
朝8時に起きて、我が家としては珍しく予定通り9時には車で家を出る。この時期、高速の渋滞予測もサービス停止しているし、どのくらい渋滞するか全く読めなかったんだけど、関越は坂戸のあたりで10kmほどの比較的流れの良い事故渋滞があった他はスムーズ。でも順調に藤岡JCT辺りまで進んできたら、そこで渋川伊香保インターの出口が1kmほど渋滞しているとの情報が。
ウチの車のナビは、悪評高い「マツダコネクト」ってやつで、そういう情報が入っても他のルートの案内とか全然してくれないんだけど、それもあって最近はPC上のGoogle Mapであらかじめルートを作り、そのURLをスマホで開いてナビとして使っている。そのGoogleのマップアプリはこういう場合賢くて、前橋インターで降りて下を走るルートの方が早いですよ、といいタイミングで案内してくれる。
ちなみに我が家は今の車アクセラが来年7年目の車検を迎えるので、恐らく買い替えることになるのだけど、その候補となる最近マツダから発売されたMX-30というSUVについたナビは、スマホとの連動が強化されて、ナビ画面にスマホのマップアプリを表示し操作できるようになっているらしい。スマホホルダーを設置して2画面並べなくてよくなる、嬉しい進化だ。
マップアプリに従って、国道406号を進んでいく。途中カミさんに、来年の定年後の再雇用期間はぼくの歳だと5年あるんだけど、こないだちょっと書いたように体のあちこちが傷んできて、いつまで元気に動けるかわかんないから、2年くらいで辞めてあちこち旅する生活をしたい、と言ったら、別にいいけど、私は当分働くから、働かないなら家事全部やってよね、と言われてしまった。あうぅ・・。
予定よりは少し遅れて、11時半ごろに「道の駅あがつま峡」に到着。もっと渓谷に近い駐車場もあるものの、台数が少ないためリスクが高く、ここからはこの時期臨時バスが出ているとのことだったのでここに車を停めることにしたんだけど、おにぎりを買おうとしたらそんなものは売っておらず、ハンバーガーやたこ焼きなら売ってるけど持ち運び困難なので、ここで食べていくことにした。そのためバスは結局タイミングが--1時間に1,2本しかないので--合わずに乗るのをあきらめ、12時過ぎに歩いて出発する。まぁ歩いてもそんなに大した距離ではないのだけどね。
しばらくは舗装路を歩き、途中猿橋と言う橋の上のパーキングを過ぎて、ハイキング路に入る。久々の森の中は、やはり体が洗われる思いがする。17年前に来た時にどこを歩いたのか、当時のビデオを観てみてもよくわからないのだけど、けっこうなアップダウンのある道を、気温は15度くらいと停まっていたらそこそこ肌寒い中、Yシャツ1枚でもかなりの汗をかきながら進んでいく。
紅葉は、ところどころきれいな木はあるけど、そんなに一面にという感じではない。午後から曇り空になって、「陽の当たる葉の裏写真家」としてはあまり満足すべき陽当たり状況ではなかったけども、それでも何度も足を止めて、SONY WX-500の30倍ズームをフル活用して写真を撮っていく。
鹿飛橋という橋--ここは前にも来た記憶があった--から、それほどきつくはないものの上りの連続に入り、30分ほど歩いて、最後に急坂の階段を登り詰めると、「小蓬莱」と呼ばれる小さな東屋のある見晴らし台に着く。
後で観た昔のビデオによれば、ここにはやはり来ていたようなのだけど、その時見た景色と、今は全然違う。ここは下流側の高台から八ッ場ダムを眺められる一番近いポイントってことで、目の前に雄大なコンクリートの塊が迫り、発電設備の下から豪快に吐き出される水流の音に包まれた場所になっていた。なるほど、これはなかなかの迫力だ。
元来た道を戻り、渓谷の眺めが美しい鹿飛橋を渡って、対岸の舗装路を車を停めた道の駅まで歩いていく。前に来たときはこの舗装路のもう少し上流側に路駐したのだけど、今はこの道は一般車通行禁止になっており、上述のバスと工事車両のみが通っている。一般車は、この道よりも、その上に残っている吾妻線の廃線になった旧線路よりも、さらに上に作られた、長いトンネルを伴ったバイパスを走るようになっていて、そのトンネルを抜けると八ッ場ダムによりできたダム湖に出られる。
3時少し前に道の駅まで戻って来て、腹が減ったので売店で、ゼンマイが練り込まれていると言う饅頭のデカいのと言うかパンの小さいの3個入りを買い、車に乗って八ッ場ダムのダム湖を見に行く。ダム湖の上に八ッ場大橋と言う長い橋が架けられており、なかなかの見晴らしだ。
メインの国道145号のバイパスからではなく、反対岸の県道375号--こちらも長いトンネルを通って行くのだけど--側から回って行ったら、145号側は八ッ場ダムの手前に当たる反対車線がトンネルの中まで長く続く渋滞になっていたので、たまたまだけどもこの道順は正解だった。その渋滞を後目に帰路に就く。
帰りもGoogleのマップアプリの言う通り、145号線とは途中で別れ、吾妻川を渡った反対側の裏道を進んでいく。渋川伊香保インターに出る道はかなり混んでいたようだが、マップアプリの渋川伊香保と前橋の間にある駒寄PAのスマートICを案内すると言うファインプレイで、途中坂戸から花園までの渋滞には捕まって予定よりは遅くはなったが、7時過ぎには家に帰って来た。
いやいや、紅葉はイマイチではあったものの、やっぱ森歩きは定期的にやらないと、心の潤いが保てないよね。来年はワクチンが普及して、今の状況が収まるのかなぁ。春ごろからは普通に旅に行けるようになるといいんだけどなぁ。
ちなみに先週書いた「この恋あたためますか」で、主人公の森七菜ちゃん演じる井上樹木嬢が開発したという設定の「恋する火曜日のチョコっとリラックシュー」、セブンイレブンがタイアップで実際に販売してるってのをネットで知り、ミーハーにもさっそく買って食べてみた。サクサクとした感触が新しい、なかなか美味しいシュークリームでございました。
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